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予備試験、法科大学院(ロースクール)のメリット、デメリット【経験者が語る】

私は、ロースクール(法科大学院)と予備試験を両方経験しました。その中で、私が感じたそれぞれのメリット、デメリットを語りたいと思います。参考程度に読んでみてください。

ロースクールのメリット

単位を採れば確実に司法試験の受験資格が得られる。現在、司法試験ではロースクール在学中受験制度が採用されており、既修者であれば入学後1年半程度、未修者コースであれば入学後2年半程度での司法試験の受験が可能です。

ロースクールのデメリット

1,授業内容が試験対策として有益ではない場合がある。

どのロースクールであっても試験向きでない授業はあります。その授業のために予習をしたり、場合によっては他の生徒と協力して準備をしたりと時間を割かねばなりません。

2,学費が高い。

国立ロースクールであっても、既修者コースでは入学金、授業料合わせて卒業までに1,890,000円、未修者コースであれば2,694,000円かかります。私立の場合はロースクールごとに費用は異なります。おおむね国立と同程度~4,000,000円程度が卒業までにかかります。

3,人間関係がしんどい。

学生同士のプライドのぶつかり合いによる中身のない議論に華が咲きがちです。

4,ロースクールを卒業しても司法試験に受かる実力が付いているかは不明です。「授業さえしっかり受けていれば合格レベルに達する」ということはありません。いかに授業を負担なくこなし、授業外の自習に時間が回せるかの勝負であるのが実際です。

ロースクールの入学者は減少傾向にある中で、入学に必要とされるレベルと司法試験合格に要求されるレベルは大きな差があります。5年5回の受験回数制限内に合格できなければ失権してしまうので、効率的な勉強が必要です。

予備試験のメリット

1,就職活動において有利になる傾向が強い。

履歴書に予備試験合格と書けることは大きいです。

2,ロースクールに通わなくても受験資格が得られる。

経済的、又は時間的な都合でロースクールは無理という場合は、予備試験に専願しましょう。予備試験の論文試験から一般教養科目がなくなり、選択科目が追加されました。そのため、予備試験の準備は司法試験の準備と完全に重複しています。まずは予備試験を受けて力をつけていくのも良いかもしれません。

予備試験のデメリット

司法試験の受験資格を得るために、司法試験以上に難しい試験に合格しなければならない。

予備試験のデメリットはここに尽きます。令和4年(2022年)の予備試験は、受験者数13,004人に対し、合格者数は472人です。合格率は3,6%しかありません。

 

限られた時間の中で効率的な勉強を。

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