予備試験 口述

予備試験口述式試験の合格体験談

1、持ち物

①スーツ一式

②ハンカチ

③防寒具(コート類)

④直前確認用の参考書

⑤受験票

①スーツ一式を持っていない方は論文合格発表後すぐに用意しましょう。丈詰めなどで数日かかることもあるので要注意です。私服の受験生は口述の試験会場にはいませんでした。

②ハンカチも必要です。口述試験は順番によっては極寒の体育館で数時間待たされます。トイレに行くことになるので持って行きましょう。ちなみに、カンニング防止のためか、トイレにも試験監督員の方が巡回しています。

③コートは必須です。私の時は11月5、6日でしたが、会場は本当に寒いです。コートを着ていましたが、それでも震えるほどです。今年から口述式の試験日が1月下旬となりましたから、より寒い中での待ちとなります。直前で体調を崩さないようコート、マフラー等でしっかりと防寒できるようにしてください。

④参考書も、民事、刑事それそれ持っていくと良いでしょう。試験の前後の待ち時間が本当に長いですから、試験前には当日の科目の参考書を、試験後には翌日の科目の参考書を読んでおくことがオススメです。

⑤忘れても当日に手続きできるみたいが、忘れずに。

2、ホテルの予約

試験会場である法務省浦安総合センターは、最寄駅であるJR京葉線「新浦安駅」から迷わずに行っても20分以上かかり、遠いです。初めて行く方にとって場所も分かりにくいと感じました。

近隣のホテルを予約しておくと不安なく臨めると思います。近隣にはディズニーランドが近いためかホテルが多くあります。私はマイステイズ新浦安を利用しました。最寄のホテルではないですが、ホテルから真っ直ぐ7、8分ほど歩けば会場に着くので、分かりやすく便利でした。また、会場とホテルの間にコンビニ(ファミマ)があり、試験後疲れてホテルに戻るときに重宝しました。

3、口述試験の体験談

1、合格発表後から当日まで

予備試験対策<口述編>に紹介した本をひたすら読み込んでいきました。合間に口述模試も一つ受けました。模試は口述試験の形式面への慣れや出題予想の観点から受けておくことがオススメです。

また、ホテルの予約もしておきました。仮に論文試験が不合格でも、発表後すぐに予約を取り消せば、キャンセル料もかかりませんから、論文合格発表前に予約しておいてもよかったと思います。

過去問再現も取得して、読み込み、問題の難しさ、範囲の広さ、受験生のレベルの高さを再確認しました。口述試験はほとんどの受験生が合格する試験ではありますが、その難易度は相当高いと感じました。

とにかく上記の本たちを読み込んでいったのですが、当日までの2週間程ずっとプレッシャーを感じていました。そのせいか食欲も中々湧かず、夜もドキドキして眠れず、生活リズムも崩してしまいました。生活リズムを元に戻そうと試みましたが、原因が口述試験のプレッシャーであり、これがある以上うまく行きませんでした。結局生活リズムは諦めて、なるべく勉強時間を確保することに専念していました。

2、試験当日

前日の15時頃に予約していたホテルにチェックインしました。生活リズムが崩れてしまっていたため、17時頃には眠ってしまい、22時頃に目覚めました。初日は午前の部であったため、そこから寝ないで勉強して、朝の8時頃会場に向かいました。

体育館のようなところで待機、順番が早かったため、すぐに20人程度が収容できそうな別室(通称発射台)に移動しました。そして、その後再び移動し、試験室前に連れて行かれ、ドアの前で入室の合図を待ちました。緊張がピークになり、こんな思いをするならばいっそ論文合格しなければ良かったとの感情が湧いてくるほどでした。ほどなくして、入室の合図がして試験に臨みました。試験室は大学の教授室のような部屋でした。部屋は狭くて主査と副査が2メートルほどの距離にいます。試験室は暖房が効いていて暖かかったです。

試験では動産引渡請求権や留置権、職務基本規定の利益相反等が聞かれました。予備試験対策<口述編>で挙げた本で対応できる問題であったので、一定の達成感を持って終えることが出来ました。

その後、試験終了者用の別室に連れて行かれ、翌日の刑事の勉強をして待ちました。

解散となった後は、コンビニに寄って、ホテルに戻りました。昼食を食べて、15時頃には耐えきれず眠ってしまいました。

そして、22時頃に起き、再び刑事系の勉強をしました。2日目は午後の部であったのですが、テェックアウトが10時だったため、テェックアウト後はホテルのラウンジスペースで勉強してから、会場に向かいました。緊張よりも眠気がピークで頭が働くかが心配でした。試験前の待ち時間が長く、寒さと眠気の中、刑法Ⅰ、Ⅱや青本を読んでいました。1日と同じ流れで、試験室に入室しました。

口述試験では、試験官は受験生を合格させようとしているのであるから、主査から誘導があった場合は助け舟であり、これに乗って進めていくべきというのが原則です。それはその通りであると思います。しかし、私の場合は、違いました。ちゃんと正解を述べているのに「それでいいんですか」と確認してくる、いわゆる泥舟を出してくるパターンでした。偽造罪における名義人の定義を聞かれ、答え、「本当にそれでいいんですか」と聞かれました。私は何か間違ったと思い、何かと無駄なことを論じてしまいました。その後、偽造罪における作成者の定義を聞かれ、答えると、また「本当にそうですか」と聞かれました。ここでは、困窮してしまい、それ以外に定義はないだろう、と諦め、「…はい。」と返すと納得感を持ったリアクションで「わかりました」と主査が返してくれました。ここで泥舟パターンだと気付くべきでしたが、緊張と眠気で頭はあまり働かず、気づけませんでした。その後、偽造の定義や判例について問われましたが、泥舟のオンパレードで、ようやくそこで気づきました。刑事手続きも問われましたが、働かない頭を叩いて頑張りました。かなりのボリュームの知識を聞かれ、最後の方はあまり記憶にないほどです。終わった時に主査の方が「二日間お疲れ様」と言ってくれた時のは、解放感はすごかったです。二日目も全て予備試験対策<口述編>で挙げた本に記載のある内容でした。

3、結果及び感想

破れかぶれでしたが、結果は122点、18位という結果で合格でした。

今でも口述試験や準備の2週間のことを思い出すと心拍数が上がります。これだけの緊張は味わったことがなく、自分の中では特異な経験でした。口述試験を終えたその日から食欲も戻り、睡眠リズムも一日で戻りました。

知識量が物を言う試験であり、定評のある対策本を読み込むことが大事な試験だと感じました。範囲はとても広く、試験では論文一本文以上の判断を求められます。なるべく早めに対策を開始しておくのが良いと感じました。

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